好きだゾー!八千代人
七人目「おしえて!八千代の地方創生」 八千代商工会議所 高橋さん
八千代市の地方創生の方向性は?未来につづく鍵、地方創生を三人のキーマンに聞くシリーズの第二弾
2015/10/09
■ 「八千代人」
「八千代人」とは、あなたの身の回りにいる、「八千代を元気にしよう!」と熱く燃えている人。
このコーナーでは、そんな「八千代人」を毎回紹介していきます。
担当するのは市民リポーターの黒田弘さん(八千代市で中小企業診断士として活動中)。
独自の目線でリポート!
■ 八千代市の方向性は?
いよいよ、人口減少問題と成長力確保を目指す「地方創生」が各地で動き出しました。
八千代市はどのように対応しようとしているのかなど、市政の担当者や有識者に直接お話を伺いながら、八千代市の地方創生への取り組みを3回シリーズでご紹介しています。
■2回目は、商工会議所の高橋英治氏
2回目は、産学官連携を通して中小企業を元気にしようと奮闘されている、八千代商工会議所中小企業相談所課長の高橋英治氏です。
今年、地方創生で八千代商工会議所が担当された施策は何でしょう。
地域の中小企業の経営相談を
聞けるスペシャリスト
当商工会議所ではプレミアム付き商品券の発行を担当しました。
プレミアム率25%ということでとてもお得感があり好評でした。おかげさまで8月上旬に完売しました。
地元商店の活性化の一助になれば嬉しいですね。
また当商工会議所では、毎年市内のお祭りを実施しています。
源右衛門祭、ふるさと親子祭、そして秋のどーんと祭。
八千代市は以前からこのようなお祭りイベントに力を入れており、そういう点では早くから「地方創生」に取り組んでいると言えますね。
市では「八千代市版総合戦略」作成が具体的に動き始めました。
大塚裕介議員を委員長とする「地方創生調査特別委員会」が中心となり、地方創生に関する「八千代市版総合戦略」の素案が出来上がりつつあります。
八千代商工会議所も全面的に協力し、現在詳細部分のすり合わせ中です。
具体的内容はまだ言えませんが、八千代市の特性を生かした、前向きな計画書になると思いますよ。
ところで、高橋課長は産学官連携の事務局をご担当されていますね。
研究機関(大学)とのコラボにより
地域企業の活性化を図る
正確には「産学官協同ネットワーク」の事務局です。
企業のニーズ(求めるもの・新商品)と大学のシーズ(技術力・素材・材料)をマッチングし、八千代商工会議所が事務局として連携を進めています。現在4案件が進行中です。
協力していただいている大学は、千葉大学、千葉工業大学、日本大学生産工学部、和洋女子大学などがあります。
柔軟に物事を考えることができる経営者が参加しています
参加される企業は製造業がやや多いものの、食品関連なども増えています。これらの企業に共通していることは、経営者の方が柔軟に物事を考えることができる、ということです。
つまり、自社の技術やノウハウに固執せず、外部の力を柔軟に取り入れる発想を持たれているということです。
現在、国内消費はなかなか伸びず、大手企業の製造拠点は海外へ移管されています。
このような厳しい経済状況下では、企業単独での製品開発や販路拡大は難しくなっています。いい意味で、利用できる力は利用するという柔軟な発想で、この厳しい時代を乗り切る姿勢が、今求められているのではないかと思います。
産学官連携で面白い事例を紹介してください。
やちよ蕎麦の会と和洋女子大学とのコラボの事例はどうでしょう。
やちよ蕎麦の会が材料を提供し、和洋女子大学の健康栄養学類の学生さんがアイデアを出し合い、蕎麦を使った創作メニューを考案しました。
学生さんの柔軟な発想で、思わぬ食材のコラボが楽しめます。
この秋からやちよ蕎麦の会の各店舗で提供される予定です。ぜひご賞味ください。
ところで、産学官連携というと一般の企業にとって敷居が高いと感じるのでは?
言葉の響きから、「難しそう」「手続きが大変そう」「当社の規模では無理」といった印象をもたれるのは事実です。
でも、最初から腰を引いてしまっては先へ進めません。
まずは企業が抱える悩みや課題を私たちへご相談ください。
産学官連携にならなくても、専門家が無料でご対応できる制度もあるので、まずはご一報ください。
また年2回、産学官連携に関するセミナーも開催しています。このようなセミナーで大は学を活用するポイントなどを勉強するのもいいと思います。
地域の中小企業の
事業活性化支援の他に
独立開業 等の相談にも対応
産学官連携に関するセミナーや、
起業セミナーも開催しています
【インタビューを終えて】高橋課長は腰の低い方だった。
ハローワークと間違えて来所された方にも、丁寧にご対応されているとのこと。
産学官連携という、やや硬い表現の施策をご担当されている割には、とても控えめな印象だった。
事務局は出すぎず、さりとて手を抜かず、といったバランス感覚をお持ちなのだろう。
しかし、言葉の端々に、八千代を元気にしたい、困っている企業を助けてあげたいという熱意を感じた。
やちよ蕎麦の会と和洋女子大学とのコラボでは、創作メニューについて本当に熱心に、楽しそうに紹介されていた。
私は、高橋課長のお話を聞きながら、産学官連携の「産」はもっと広く捉えてもいいのではないかと考えた。例えば、道の駅と和洋女子大学とで地産地消の新しいメニューを考える、千葉大学と組んで市民の健康増進メニューを考えるなど、広く市民のアイデアを募るような試みをされてはどうかと感じた。 インタビュアー 黒田弘
中小企業診断士、ITコーディネータ、法政大学大学院特任講師TEL 047-751-7730
URL
http://www.oruk.biz