鏡よ鏡よ鏡さん、その奥に秘められた謎を教えて

NY市警の刑事だったベンは、一年前、謝って同僚を射殺。以降彼の人生は暗転、最愛の家族とは別居され、以降酒に溺れる日々を送っていた。
　そんな彼はやっとの思いでデパートの夜警の職を得る。しかしそこは数年前大火災で多数の死者を出し、法的処理の為、焼けただれた店内がそのまま現場保持されている曰く付きの場所だった。しかし火災の影響を免れた巨大な鏡だけが朽ち果てた店内でひときわ怪しげな光沢を保ち、不気味な程の存在感を漂わせていた。ベンはしだいにその鏡に引き寄せられ、やがて彼の周辺で奇怪な事件が続発する……。

キーファーといえば『24』の対テロ捜査官ジャック・バウアー役のイメージが強烈で、誰もが知力と体力を兼ね備えた世界一頼りになる男を想像するだろう。

しっかし！
本作ではそんな彼のイメージは微塵もない。アル中で忌まわしい過去を持つ枯れオヤジだ。クールなJ・バウワーとは正反対の（まるで鏡だね）キャラだが、『24』では決して見ることの出来ない迫真の演技をテロ組織でなく、“鏡”相手に披露してくれる！

きっとアナタは今夜から鏡を見るのが恐ろしくなる！鏡をまともにミラーれない！？（寒ッ！）

text by　…　茶柱達蔵